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税金

消費税の課税取引とは?

●質問

消費税がかかる取引とかからない取引があると聞きましたが、その区分について教えてください。

 

●回答

<一定の国内取引と輸入取引が対象>

消費税は取引に対して広く課税されますが、すべての取引に課税されるわけではありません。消費税の課税対象となる取引は、一定の国内取引と、輸入取引です。

国内取引については、①国内において、②事業者が、③対価性のある、④資産の譲渡・資産の貸付け・役務の提供を行う場合に消費税が課税されるとされています。

輸入取引については、保税地域から外国貨物を引き取る際、税関に消費税を納税する必要があります。

 

●解説

商品やサービスを購入すると課税される消費税ですが、あらゆる取引に対して消費税が課税されるわけではありません。消費税の課税対象となる取引は、所定の要件を満たす国内取引と、輸入取引です。

消費税の課税対象となる国内取引は、次の4要件を満たす取引をいいます。

 

◆消費税の課税対象となる国内取引の4要件国内において行う取引であること

消費税は日本の税金ですので、外国で行う取引に対しては、(日本の)消費税は課税されません。取引を国内において行ったか否か、という点に関しては、原則として次の場所が国内か否かで判断することになっています。

 

◆国内において行ったか否かの判断

※近年では、インターネットを介した取引が通常のこととなり、世界を相手にした取引が日本に居ながらにしてパソコンで簡単に行うことができます。

このような取引の場合には、それが国内か国外かの判定は大変難しいことになります。

消費税法もこの問題には完全に対応しきれているとは言えません。

今後も取引形態はどんどん変わっていくでしょうから、それにつれて税法にも変更が行われるはずです。

 

②事業者が事業として行う取引であること

サラリーマンが車を下取りに出した場合などには、消費税はかかりません。サラリーマンは事業者ではないからです。事業者が事業として行う取引でなければ、消費税の課税対象にはなりません。

事業者とは、個人事業者と営利法人をいいます。営利法人については、全ての取引が「事業として行う取引」となりますが、個人事業者の場合には、事業者の立場で行う取引が「事業として行う取引」となります。このため、家庭用の掃除機を個人事業者が売却しても、それは事業者の立場で行うものではありませんので、消費税の課税対象にはなりません。

なお、個人事業者の消費税は法人の消費税と多少異なる部分がありますので、今回は法人の消費税を前提に解説しております。

 

③対価性がある取引であること

対価性とは、何らかの見返りがある、ということを意味します。商品を販売すれば、その見返りに代金をもらいますので、この場合には対価性があります。

対価は「お金」とは限りません。本当の「タダ」は対価性なしですが、物々交換や0円でモノを引き渡す代わりに、サービスを0円で受ける、のような場合は対価性ありと判断されます。

一方で、国から補助金をもらう場合には、もらった補助金に対して何か見返りを支払うことはありません。このため、この場合には対価性がありません。

消費税の課税対象となるのは、対価性がある取引に限られますので、補助金や寄附金などは消費税の課税対象にはなりません。

 

◆対価性のない取引の具体例

④資産の譲渡・資産の貸付け・役務の提供であること

資産の譲渡・貸付けとは、資産の売買・貸付や交換などをいい、役務の提供とは、請負などのサービスの提供を意味します。消費税の課税対象となる取引は、これら3つの取引のいずれかに限定されます。

その他、輸入取引についても消費税の課税対象となる、とされていますが、ここでいう輸入取引とは、保税地域から外国貨物を引き取ることをいいます。

輸入する場合、税関に通関手続きを行ってから貨物を引き取りますが、この輸入手続きを行う所定の場所を保税地域といいます。加えて、そこから輸入手続きにより引き取る前の貨物が外国貨物となります。

輸入取引については、通関手続きを行う際、消費税を税関に納税する必要があります。

通常、旅行者がお土産を持ち帰っても、いわゆる保税地域に荷物を預けることはありませんから、税関を通る際に消費税を納付する必要はありません。