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介護

新規開業について 『その1、法人設立、法人の種類を決める』

●質問
介護事業を始めるについては法人格が必要と聞いています。
気を付けなければならない点は、どのようなものがあるでしょうか?

●回答
法人をつくる場合には、まず法人の種類に気を付けましょう。
法人をつくるのは最初の1度だけですから、ここで選択を誤ると取り返しがつかなくなるおそれがあります。

●解説
介護事業を行っている法人は、社会福祉法人、NPO法人、一般社団法人、株式あるいは合同会社が多数を占めています。
このうち社会福祉法人はそもそも新規設立が困難ですので、他の法人を選ぶことになります。

NPO法人を選ぶメリットは大きく2つあります。
第1に税制上の特典が受けられる場合があるということです。
NPO法人では、一定の事業に対し法人税などの税金が免除されています。

次に、名前から受ける印象があげられます。
株式会社などで運営した場合には“金儲け主義”のようなイメージを受ける人が今でも少なからず存在します。
このイメージから受けるデメリットを避ける点では、一般社団法人でも同様の効果があります。

ただし、NPO法人と一般社団法人に共通のデメリットもあります。
1つめは法人税法上の特典を受けることができないケースがあるという点です。
先ほどNPO法人では法人税上のメリットを述べましたが、反対に税額計算上で不利になるケースもあります。

そしてNPO法人では運営上の特徴もあります。
NPO法人では通常の会社の社長にあたる役職は理事長ですが、理事・理事会も相当の権限があり、重要な事柄は理事会の同意なしに進めにくいということです。
これは目立たない点ですが、運営を長く続けていく際には無視できない要素になります。

株式会社や合同会社のメリットは、NPO法人・一般社団法人と反対です。
名称からのマイナスイメージは確かにあります。

一方、税金の計算上は有利な点が多いです。
そもそも介護施設運営も経済活動ですから、利益や資金を無視しての活動は困難です。
日本の経済活動は株式会社・合同会社などの営利法人を主な対象として考えられていますから、それ以外の法人では様々な制約があったり、特典が利用できなかったりするケースがあります。

そして、これらの事は一旦、NPO法人や一般社団法人で活動を始めると気づくことができません。
NPO法人はそもそも、特定“非営利”活動法人です。
非営利活動をする、という明確な目的があってこその有効な法人です。

自分が、どのような介護事業を行いたいのか、よく考えて、それに合う形態の法人を設立するようにしましょう。