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人事労務

休憩時間中の行動制限はできるのか

●質問

休憩時間中の外出を禁止したり許可制にするなどの制限をすることはできますか。

ごく一部ですが、従業員が昼休憩中にパチンコに行くなどして少々困っています。

 

●回答

一定の制限を加えることは可能です。

●解説

休憩には次の3つの原則があります。

1、仕事の途中に与えなければならない『途中付与の原則』

2、特定の業種の場合や労使協定がある場合を除いて、同時に休憩を与えなければならない『一斉付与の原則』

3、休憩時間中は自由に休息させなければならない『自由利用の原則』

 

3つ目の『自由利用の原則』があるために、基本的に休憩時間中の労働者は、その行動に制限を受けません。

しかし、休憩中とはいえ勤務中であることには違いありませんので、本当にどのような振る舞いをしていても許されるということではなく、当然のことですが常識や節度は保たれなければなりません。

そういった考えのもと、会社の規律保持や企業秩序維持のためにある程度の制限を加えることは許容されるものであるという裁判例や行政通達があります。

今回のご相談では、休憩時間中にパチンコに行くことを制限されたいとのことですが遊戯に熱中してしまい休憩時間内に事業場に戻れない、十分な休息がとれない、

あるいは制服や社名入りの作業着姿のままでは企業の評判に悪影響を及ぼすといった可能性が十分に考えられ、当然、これらは会社の規律保持や企業秩序維持の上で問題になる事柄です。

外出理由の申出や必ず時間内に戻ることを条件に、休憩時間中の外出を認めるという旨を就業規則に記載され、その様に運用されるとよいかと思います。

 

ただし、会社の敷地内では自由に休息をとることができる環境を用意することも重要です。

“自分の事務机で電話番をしながら”“作業場内にて機器類を監視しながら”の休憩は、『休憩』ではなく『労働』とされてしまうのでご注意ください。

会社の指示により、待っているだけの「手待ち時間」も労働時間となります。

 

なお、休憩中における演説や集会、ビラ配布なども他の従業員の休憩の妨げになる場合やその内容次第で企業秩序を乱すおそれがある場合などは、許可なくこれらを行ってはならないとすることも可能とされています。