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今月のトピックス:今回は『贈与』についてお話しいたします。(続き)

今回は、前回の続きとして贈与税のお話しをさせていただきます。

前回は無効な贈与についてでしたが、今回は『みなし贈与』についてお話しいたします。

 

『みなし贈与』とは一般的には贈与とは考えられないが、税法上では贈与として課税対象になる行為のことです。 次のようなものがあります。

  • 債務免除益 借金の棒引き・肩代わり。
  • 生命保険金等 保険金受取人と保険料支払い者が異なる場合。
  • 低額譲渡 時価より安い金額で取引があった場合
  • 名義変更 不動産の名義を変えたが、代金は支払わない場合。

 

この中で、名義変更時のみなし贈与について、ちょっとしたドラマ仕立てにしてみました。

 

●山田太郎さんと山田ナオミさん夫婦のケース

2017年11月

太郎 さて、いよいよ夢のマイホームが手に入るね。

頭金もそこそこ入れたけど、住宅ローンの金額も大きくなったね~。昔、おじいちゃんにいくらかお金を もらったんだけど、カラッポになっちゃったよ。

ナオミ まあ、いいじゃないの。これから頑張って働いて返していけば。

私の名前でも住宅ローンが組めればよかったんだけど、専業主婦してたから無理ね。 私の名前の預金も無かったし。独身時代に貯めておけばよかったかな~。

太郎 いやいや、専業主婦は立派な仕事だよ。君が家の事をしっかりしてくれるから、僕が外で働けるんだよ。だから、この新しい家の名義も半分ずつにしよう。
ナオミ あら、そうなの?じゃ頑張ってパートに出ようかな?
太郎 うん、好きにすればいいと思うよ。でも、住宅ローンの減税を受けるには確定申告をしなければいけないから、来年になれば申告書を作るのを手伝ってね。

 

<それから1年後>

税務署 山田様、すみませんが去年買われたご自宅の確定申告の件で少しお聞きしたいことがあるのですが、よろしいでしょうか。
太郎 ハイ、何でしょう?きちんと3月15日までに税務署に申告書を提出しに行きましたよ。
税務署 その確定申告書についてですが、申告書に書いてある内容によれば、太郎さまの預金と住宅ローンでお家を買われたんですよね?
太郎 ええ、それが?
税務署 でも、売買契約書も登記簿も奥様のナオミ様と1/2ずつの持ち分となっていますよね。
太郎 はい、夫婦ですから、1/2ずつでも当然じゃないですか?
税務署 ええ、そういう考え方もありますが、税務上では奥様は全くお金を出さずに、このご自宅の1/2をご自身の名義とする結果となりましたから、その部分はご主人から贈与されたことになり、贈与税を納めていただか なければなりません。

ご自宅の価格が5,000万円ですから、その1/2でも贈与税は約950万円になりますね。

ナオミ そんな、お金持ってないわよ!
太郎 全然、納得できないけど、とりあえずは僕が税金を払えばいいよ。
税務署 そんなことをしたら、その950万円にまた贈与税がかかりますよ。
太郎
ナオミ
えっ~! ・・・

 

というような例は本当にあることです。

前回の無効な贈与もそうですが、一般的な感覚と税法が違うことがよくあるのが、贈与についてですので、皆様 もお気をつけください。

次回は、さらに続きで、税務署が課税を厳しくする旨の通知を先日公開したとマスコミにも出ていた『生命保険の課税関係』についてお話しいたします。

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